株や投資信託は一括ではなくドルコスト平均法で買っていく

NISA一括型は買付のタイミング次第

NISAで上手く運用できていないということをたまに聞きます。

そういうケースは良く聞いてみると一括型を選択している場合が多いです。

一括型は既に手元にまとまった運用資金がある場合に有効な運用手法です。

一括で購入して、延長も可能ですが運用期間は基本的には5年ですので、購入するタイミングが重要になります。

割安なタイミングでの購入に自信がある場合には一括型を活用しても良いかもしれませんが、割安なタイミングを判断することは金融のプロでも難しいことです。

したがって、今日は、タイミングをずらして少しづつ買って行く方法について書きたいと思います。

金融のプロでも短期の価格変動はわからない

購入する株や投資信託がその時点で割安かどうかを判断することは大変難しいことです。

金融のプロでも短期のマーケット予測は難しいと言われています。

従って、銀行員や証券マンもある程度の予測やアドバイスはしますが、絶対ではありません。

もしも、彼らが絶対の自信を持っていると言ったらそれは嘘です。ある程度の推測はできても、未来のことは誰にもわからないのです。

そのため、必ず彼らは、「投資は自己判断で」と言うのです。

もし、彼らが本当に将来の価格変動の予測ができるのであれば、自分たちが大金持ちになって銀行員や証券マンを辞めているはずです。

このように、金融のプロでも将来の価格予想はわからないので、誰にもわからないものを一度に買うことは大変なリスクであると言えます。

ドルコスト平均法で少しずつ買っていく

ただし、長期的に見れば成長していくことが資本主義の基本ですから、長期運用を前提に少しづつ投資していくことが運用の王道です。

買付するタイミングはわからないので、少しずつタイミングをずらしながら買っていくことが望ましいです。

この少しずつ時間を分散して買っていく手法をドルコスト平均法といいます。

ドルコスト平均法は常に一定額を定期的に買っていく手法です。機械的に買っていくので難しい買付タイミングの判断は必要ありません。

一度、買ったものが下がっても安い価格でまた買えることになるので、平均取得単価が下がります。

平均取得単価が下がれば、上がったときにプラスになる可能性が高まります。

このように株式や投資信託の価格は上がったり下がったりしますが、ドルコスト平均法で定期的に少しづつ買っていくことで均されて購入価格が期間の平均価格になっていきます

こうすることで、高いときに一気に買ってしまうリスクを抑えることができます。

長期では米国株は右肩上がりになっています。リーマンショックの時には、NYダウは半分近く下がりましたが現在では、リーマンショック前よりも上がっています。

もし、リーマンショックの直前に一気に買っていたとすると10年以上長期で保有していればプラスになっていますが、プラスになるまでに5年はかかっています。

ドルコスト平均法であれば、リーマンショック後の下がったところでも買っていくのでトータルでプラスになるタイミングが早くなります。

リーマンショック後の下がったところで一括で投資するのが一番良いのではという指摘もあるかもしれません。その通りだと思います。

ただ、そういうマーケットがクラッシュしたようなタイミングで買いに行くことは大変難しいことです。また、更に下がるのではないかという思いから、なかなか買いにはいけないものです。

また、実際に本当に更に下がってしまうかもしれません。その時点では切り返して上がるかどうかは誰にもわかりません。

従って、大きな下げがあっても良いようにタイミングをずらしながら少しづつ買って行くことがお勧めの投資手法になります。

まとめ

まとまった資金を一括で買付するのは大きなリスクになります。金融マーケットの価格変動は誰にも予想できないものであるからです。

金融のプロでもマーケット変動の予測はできません。

大きなマーケットショックのようなリスクに備えるためにもドルコスト平均法で少しづつ買って行く手法が投資の基本です。

我が国のNISAには、「つみたてNISA」という制度があり、毎月定額を機械的に買って行く手法がありますので、まさにドルコスト平均法での投資となります。

長期の運用目線でつみたてNISAに取り組むことが資産形成の王道と言えますね。

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