ジャクソンホール

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利上げ継続を強調

FRBのパウエル議長は26日のジャクソンホール会議で講演。インフレの抑制を「やり遂げるまでやり続けなければならない」と利上げを継続する姿勢をあらためて強調しました。

8/10発表の7月の米国消費者物価指数(CPI)で前年同月比の物価上昇率がやや鈍化しました。これを受け、利上げペースが緩まるとの期待から、8月の半ばから株価は上昇していました。

しかし、注目された26日のジャクソンホール会議でのパウエル議長のコメントは、利上げを強調するタカ派的なものでした。26日のNYダウは一日で1,000ドルを超える下落。下落率は約3%。ナスダック総合指数は約4%弱の下落。

金利は政策金利の動きに近い2年米国債が3.4%台と今年で一番高い水準。10年米国債は3.0%台ですから景気後退のサインとされる逆イールドは続いており、乖離幅が広がっています。

9月の相場は?

今月の株高は期待先行な感じがしており、この展開はある程度予想していましたが、まだまだ9月に大きな波があるような気がします。FRBは景気後退よりもインフレ抑制を重視していますので、本来は好景気時に行う金融引き締めを景気悪化時に行うというねじれ現象により、更なる景気悪化を招くかもしれません。ソフトランディングは難しいとの解説をよく聞きますよね。

一方で、景気後退はある程度限定的だとする楽観的な評論も良く聞かれますが、これらの評論を言っているのは証券会社側の人たちかどうかはよく見ておくべきです。8月の株価の動きはファンドや証券会社など、自己ポジションで上がっても下がっても利益を得る人達が、一旦株価を上げて、個人投資家を引き寄せているかのようにも見えてしまいます。注意しましょう。

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