逆イールド

金融マーケット情報の雑感です。

米国長期金利が上がりましたね。

10年米国債利回りが3.0%台。先週は2.8%台まで下がっていたので約0.2%程度切り替えしています。先週末発表の雇用統計で非農業部門就業者数の増加が市場予想を上回ったのと失業率も横ばいでしたので、景気悪化懸念がやや後退したといったところでしょうか。

為替は米国長期金利上昇と参院選の自民圧勝の結果を受けたリスクオンムードを反映し、137円台と24年ぶりの円安水準です。(リスクオンで何故円安になるかは、別の日に書きますね)

一方で、米国金利はここのところ逆イールドカーブ状態が続いています。2年米国債利回りも3.0%台ですが、若干10年債よりも高い利回りとなっています。

通常は、期間リスクを反映し、期間の長い債券利回りの方が短い債券利回りよりも高いというのが一般的です。期間を横軸、利回りを縦軸にしてプロットした場合に右肩上がりになるのが通常のイールドカーブの形態と言われています。

現状は、ほぼ横ばいまたは若干右肩下がりで逆イールドの状態となっています。逆イールドが発生しているときは、長期の景況感が弱いと見て長期債券を買っている投資家が多いということですので、景気後退懸念のシグナルとされています。

インフレ懸念が払拭され米景気は安定的に推移すると見るか、インフレ退治したものの利上げの影響から景気が後退するのか。見方が分かれるところですね。今日の動きだけではわかりませんね。リスクオンは短期的な感じもするので、注意してみておいた方が良さそうです。