(ネタバレ有り)
2週目にして早くも感動エピソード満載
NHK朝ドラ『舞い上がれ』が出だしから感動エピソード満載です。2週目にして、早くも涙してしまいました。
この2週目までは、主人公の舞が小学生の頃に母の実家の五島で祖母と暮らし、成長する過程が描かれました。
家族の大切さや地方での暮らし、子育てについて考えさせられます。
前クールの『ちむどんどん』への評価が厳しく、SNS上では「ちむどんどん後遺症」なる言葉まで出てくる状況で、王道の朝ドラストーリーを待ち侘びていたファンからは早くも絶賛の嵐です。
母の顔色を伺う病弱な主人公
舞は東大阪で工場を営む家庭に育ちます。なぜか、無理をすると発熱してしまう病弱な子でした。
体が弱いので、何をするにも自信がありません。周りの人の顔色ばかり伺っている気弱な子でした。
そんな彼女を見兼ねて、父が妻に提案します。妻の実家である長崎の五島にしばらく行ってみてはどうかと。
結婚するときに親の反対を押し切って半ば駆け落ち同然で大阪に出てきた妻は躊躇しますが、十何年振りに実家に帰ることを決意します。
五島で待っていたおばあちゃん(ばんば)は無口で厳格な感じです。十何年ぶりに帰ってきた我が子と初めて会う孫を見ても、ただ一言「およう」と言うのみです
しばらく、親子二人で五島で世話になることになりますが、ばんばがすぐに見抜きます。舞が、母親の顔色ばかり伺っていると。
母は、体の弱い舞を心配して、無理なことはさせないようにしてきました。舞いはそうやって育ってきているので何かやるときに、常にやってもいいかを母に聞くようになってしまっていました。
自分の気持ちを出せない舞を心配したばんばが自分でやりたければやりなさいと言いますが、それでもどうしても母の顔色を伺ってやりたいことをあきらめてしまうのです。
ばんばが母にもう大阪に帰れと言います。舞にとってこのままでは良くないと。
母は、知らず知らず舞のことを心配して色々と言いすぎてしまっていた事にようやく気が付きます。最愛の娘と離れることに一晩悩みますが、ばんばに託すことにして大阪に戻ることを決めました。
ここまでが第1週の話です。
失敗は悪いことではない
第2週は、ばんばと舞の二人での生活が始まります。
ばんばは、お土産のジャム作りをしています。ビワのジャム作りを舞と一緒にすることにしました。舞は木からビワを収穫するときに、かごの中のビワを落としてしまいます。
また、ジャムを瓶詰めするときにも最初は上手く行かずに瓶からこぼしてしまいます。
失敗して謝る舞に、ばんばは言います。失敗は悪いことではないと。失敗してもやり直せば良いことを教えるのです。
ばんばはジャム作りの他に船で旅行者を瀬渡しする仕事もしています。
別の日に、今度はばんばが瀬渡しの仕事で失敗してしまいます。舞と凧作りに夢中になってしまい旅行者を迎えに行く時間に遅れてしまうのです。
このとき、ばんばは誠心誠意謝まりますが、旅行者は激怒しており、さすがにばんばも落ち込みます。
そんなばんばに今度は舞が言うのです。「ばんば、失敗は悪いことやないんやろ」。二人は抱擁するのでした。
母との再会、ばんばとの別れ
もう、大丈夫だ、舞は成長したと感じたばんばは母に迎えに来るように言います。
五島でのばんばや温かい地元の人たちとの暮らしで発熱もなくなり、自分の意見が言えるようになりました。
いよいよ別れの時が来てしまいます。
久しぶりの母娘の再開、そして失敗は悪いことではないと教えてくれたばんばとの別れ。
私たちも夏休みに両親の実家の田舎に帰省し、祖父母や親戚の人たちと休みの間、一緒に過ごすという経験をした人も多いでしょう。
その時を思い出してしまいました。休みの間に田舎で、色々な経験をして成長します。そして田舎の人たちとの別れはとても寂しいものです。
そんな自らのノスタルジックな想い出もよみがえり、この港の別れのシーンでは、気づいたら涙が溢れていました。
経験豊富な祖父母に育ててもらうことで子供は成長する
親はどうしても心配が先に立ち、子供に冒険をさせることを妨げてしまいがちです。しかし、子供が成長するのは親から離れて自分で考えて行動するときです。
そうしたことを祖父母は長年の経験から知っています。また、親よりも少し客観的に見ることができるのでしょう。時には厳しくしつけてくれます。
わたしの子どもたちも休みの日に祖父母に預けることで、日頃とは違う経験をし、成長しました。
また、祖父母と接することで人としての思いやりの心が育まれるような気がします。
高齢化社会の中で、地域の高齢者と子供が触れ合えるコミュニティがもっとあっても良いかもしれませんね。