人生100年時代のマルチステージ・ライフを生きる

今日の気になるニュースです。ライフシフトにつながる気づきがありますように。

敬老の日に子供を連れて実家に帰りました

今日は、敬老の日です。久しぶりに子供たちを連れて実家に帰りました。実家は車で30分ほどのところにあります。長男は留学から帰ってきて2週間前に行ったばかりですが、長女は大学入学前の春休み以来なので半年ぶりです。孫の顔をみるのが一番と思い連れて行きましたが、やはりとても嬉しそうでした。

父は80歳を少し超えたところ、母は70歳台半ばで二人とも年金暮らし。父は大卒後に入社した会社に定年まで勤めました。60歳の定年後は働いていません。母はパートはしていましたが、ほぼ専業主婦でした。典型的な昭和の3ステージ・ライフです。この世代は、退職金をもらい、年金と退職金の取り崩しにより60代以降の引退期を過ごします。

3ステージ・ライフからマルチステージ・ライフの時代へ

アンドリュー・スコット/リンダ・グラットン著『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』(東洋経済新報社、2021年)によれば、以下のようにこれまでは3ステージの人生がほとんどの人にあてはまっていたのですが、これからの人生100年時代にはテクノロジーの進化と健康寿命の長期化によりマルチステージの人生になっていくとのことです。

3ステージ・ライフ

  1. 20代まで 学習期(標準化された学校教育)
  2. 20代~60代 就業期(長期雇用、フルタイムの拘束時間)
  3. 60代 引退期(年金受給、余暇時間は人生の終盤に集中)

マルチステージ・ライフ

  • 生涯学習(ビジネススキル、人間的スキル、問題解決力)
  • 職業人生の長期化(長寿化、年金不安)
  • キャリアの流動化(有期雇用、副業、フリーランス)
  • 余暇時間の増加(全人生への配分)
  • 家族・地域との絆(幸福感、満足感)

働く高齢者最多の909万人に

総務省の発表によると、2021年の65歳以上の就業者数は909万人(前年比6万人増)とのことです。就業率は約25%で、65歳~69歳に限れば約50%となっています。

今の高齢者は、昭和の時代に比べると若く元気です。スポーツジムでもたくさんの高齢者の方が元気よく踊っています。頭も体も元気ですからまだまだ働けるということでしょう。また、医療の発達により人生100年時代となって、60歳以降の時間が長くなっています。その生活費も稼がなければなりません。

長期戦を見据えて強みを活かしてライフワークに

これからの時代は、年金の受給期間が短くなってきます。金額も十分ではないかもしれません。円安による物価上昇もあるでしょう。企業の雇用期間は長くなりつつありますが、給与は減っていくでしょう。

こうした時代には、会社に頼らずに自分の強みを活かしてライフワークとし、個人で稼ぐ時間を長期化する必要があります。長期戦を見越して好きなこと、得意なことで継続力のあるものをライフワークとして取り組みたいです。

そのためには、勉強は生涯にわたって必要になってきます。ライフワーク分野のビジネスに直結するスキルの修得はもちろん重要なことです。長期で勉強を継続していけるように、やはり好きなことや得意なことをライフワーク分野にすることが大事ですね。

そして、その勉強は知識の詰め込みではなく、個人のパーソナルブランディングを高める人間的スキルを高めるような学び方が望ましいです。また、不確実性が高く、変化のスピードが速い時代に対応できるように問題解決力を高めていくアウトプットの学びも必要になります。

会社との関係は希薄になりますから、家族や地域との関係が重要になります。『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』では、ハーバード大学の研究として、人生への満足感を最も左右する要素は「温かい人間関係」であることが紹介されています。家族や地域との絆により得られる満足感や幸福感を得られる働き方へのシフトも重要なファクターです。

こうしたマルチステージ・ライフへ適応していくために、『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』の結びには最も重要なことが書かれています。

  • 「先手を打つ」今すぐ行動を起こす必要がある。
  • 「将来を見据える」投資の複利効果のように先々に大きな恩恵をもたらす行動を慎重に選ぶことがいっそう重要になる。

サラリーマンをしながら副業を始め、サラリーマン・ライフからのシフトの準備を着実に行っていくことが重要ですね。