欧州中銀11年振り利上げ 日本は?

気になる金融マーケット情報です。ライフシフト行動に結びつく気づきがあるかもしれません。

欧州中央銀行が政策金利を0.5%引き上げ、11年振りの利上げに踏み切りました。米国と足並みを揃えた形です。
欧州でも物価上昇が続いています。ユーロ圏の消費者物価上昇率は昨年まではほぼ0%近辺だったところ、6月は8%を超える上昇率となっていました。エネルギーのロシア依存が強く、ウクライナ進行以降にエネルギー価格の上昇が続いています。

一方で日本は、日銀の黒田総裁が会見し利上げを強く否定し、欧米との金融政策の違いが鮮明になりました。
日本の物価上昇率は2.2%ですから、米国の9.1%、ユーロ圏の8.6%と比べるとまだ低い上昇に留まっています。そもそも2%の物価上昇を目指すと言って金融緩和を続けているわけですから、ようやく2%近辺まで物価が上がってきたからといってすぐに引き締めに動いては、またデフレになってしまうリスクに注意を払っているようです。金融引き締めによる不況にならないよう景気に配慮した政策ということですね。

日本は、1999年にゼロ金利政策を導入し、一時ゼロ金利解除となったこともありましたが、ほぼこの20年ゼロ金利を続けています。物価はバブル崩壊後約30年ほぼ上がらず、賃金も上昇せず「失われた30年」と言われています。ゼロ金利導入当初は「失わた10年」と言われていたのですが、いつのまにか30年になってしまいました。

資源価格も上昇しているし、円安により輸入物価も上がっているのに、なぜこれだけの物価上昇率にとどまっているのでしょうか。やはり大企業の競争力が低下しており、賃金が上がらないため、需要が伸びないからでしょうか。

最近、会社で良く感じることは、優秀な若手がどんどん辞めていき、残っているのは頭の堅いおじさんばかり。しかも重要な役職に就いています。基本的には「リスクを取らない」「仕事を増やさない」が行動指針ですから競争力あがらないですよね、、、

欧米の利上げが収まるタイミングで円高に振れることがあるかもしれませんが、長期的には、日本の少子高齢化、競争力低下を考えるとまだ円安が続くかもしれませんね。

また、物価も欧米に比べれば上昇率は低いですが、賃金が上がらない中、2%の上昇でも生活が厳しくなるのは実感しているところです。

やはり、複業による収入の複線化、高齢期に備えた収入獲得の長期化が必要と感じますのでライフシフトを進めていきます