賃金上がらず、物価も上がらない

今日の気になるニュースです。ライフシフト活動の気づきがありますように。

日本の物価上昇率は欧米に比べて低い

TVのニュースでは、食料品などの物価が上がってると言って大騒ぎです。先日はNHKでもその特集をしていました。

日本は、欧米に比べるとそれほど消費者物価は上がっていません。7月の消費者物価指数の上昇率は2.4%です。米国は8.5%です。そもそも、失われた30年、デフレ脱却を目指してゼロ金利を続けているので物価を上げたいという狙いがあるはずです。

問題は給料が上がらないところにあると思います。給料が上がらないので、少しずつでも物価が上がっているので生活が苦しくなります。一方で、企業が原材料価格の上昇を消費者価格に転嫁できずにいるので、企業が儲からずに給料を上げられないという側面もあると思います。競争力がないので給料を上げられず、給料が上がらないから物価も上がらず、物価が上げらないから企業も儲からずに給料を上げられない。まさにデフレスパイラルから抜け出せない状態ですね。したがって、黒田日銀総裁もすぐに物価上昇率は下がるであろうと予測して金利を上げられないのでしょう。

サブスク料金も日本は安い

今日の日経新聞には、サブスク料金も日本は安いと書かれていました。ネットフリックスやアマゾン、Youtubeなどのサブスク料金が世界の中でも安い方だと言うのです。

主要6サービスの平均で、最も高い英国が1,507円のところ日本は937円。調査した17カ国中9位で、先進7カ国中では最下位です。

このニュースを一見した時に、海外の企業が提供するサービスですので、ドルベースが同じ価格であれば円安になっている分、円換算した金額は値上がりしているのではないかと思ったのですが、各企業は流石にマーケティングが優れていて、その国のユーザーが払えるであろう価格帯を分析して、個別に価格設定しているのです。確かに円ベースで値上がりしている実感はありません。日本のユーザーが解約しないで支払い続けられるであろうレベルで価格設定すると世界の中でもだいぶ低い水準になるということですね。

この国は給料が上がらず、消費が増えない苦しい状況にあることをあらためて感じさせられたニュースでした。