副業を行ううえで、ハードルとなってくるのがサラリーマンとの両立の問題です。
一つには、時間の問題があります。
あくまでも副業ですから、一日の時間の内、最も活動できる朝から夕方までの時間をサラリーマンとして、会社に拘束されることが前提になります。
副業は、空いている早朝や夜の時間、または隙間時間を上手く活用しながら行う必要があるのです。
従って、タイム・マネジメントが大きな課題となります。
もう一つは、メンタルの問題です。
サラリーマンマインドと副業を行う際に必要となる起業家マインドとは大きく異なります。
個人差があると思いますが、私の場合は、そのギャップに悩まされ、精神的にかなり苦しい時がありました。
起業家マインドのモードになっている中で、会社の中で組織の歯車として行動し、サラリーマンマインドを強制されることが苦痛になってしまったのです。
このように、サラリーマンと副業とを両立させるためには、時間不足やメンタル面の課題を克服しなければなりません。
今回は、そのようなサラリーマンと副業とを両立するための課題克服のコツを教えてくれる書籍をご紹介します。
プロサラリーマンの小林依久乃さんが書かれた著書『超初心者向け副業術』(2022年12月、Clover出版)です。
小林さんは、ブラックな職場に身を置きながら副業を軌道に乗せ、現在では、サラリーマンでも出世して、見事に両立をされています。
そんな小林さんがダブルワークが上手くいくコツを伝授してくれます。
サラリーマンと副業を両立していくうえで、大切なことがたくさん書かれていますので、是非、参考にしてみてください。
副業をするための「余力(エネルギー)」を蓄える
スポーツ競技の前に準備運動をするのと同様に、副業の場合も事前の準備が必要であることが書かれています。
副業に必要なのは、「余力(エネルギー)」であって、失敗する人の原因の多くはこの「余力(エネルギー)」不足にあるとしています。
「余力(エネルギー)」は、「お金」「時間」「メンタル」の3つで構成されるということです。
この3つの「余力(エネルギー)」を蓄えて、副業に臨むことが大切です。
現在の職場で「余力(エネルギー)」が充填されないようであれば、転職に踏み切るのも選択肢としてはありです。
但し、転職はあくまでも副業を成功させるための転職であって、転職が目的にならないように注意が必要です。
「時間がない」という障壁を取り除く
まずは、一日の時間の内、何に時間を費やしているのかを記録し、確認するところから始まります。
そして、毎日2時間以上を副業やビジネスの勉強のために当てられるように作戦を立てることが書かれています。
時間を捻出するために早起きして朝活動することなどです。
ここで大切なことは、副業やビジネスに時間を確保しながらも睡眠時間も同時に確保するということです。
睡眠時間を削ると後から過労という形で襲ってくることについても触れられています。
過労だと気づいた頃には、かなり健康を害してしまい、手遅れの状態になってしまう場合もあります。
副業を始める場合には、タイムマネジメントが非常に重要ですので、初期の段階から気をつけてマネジメントしていきましょう。
「自信がない」という障壁を取り除く
「自信がある」状態になるためには、特に副業の初期段階で、邪魔してきそうな悩みを解決しておくことが大事だと書かれています。
中でもサラリーマンのメンタルに大きく影響するのが人間関係です。
人間関係の悩みはこじれると大変面倒な事態になり、副業が手につかなくなってしまいます。
メンタルの「余力(エネルギー)」を満タンに近い状態にするために、悩みが生じない環境にしておく必要があるということです。
悩みの種が生じないように、事前にトラブルを回避するためのコツが5つ紹介されています。
コツその1「ブレない軸を持つ」
ブレない軸を決めてしまえば、無神経な同僚のことなどをスルーできて、最優先すべき行動が自ずと見えてきます。
コツその2「日頃から敵を作らない努力」
日頃から言動に気をつけて、突然のトラブルに巻き込まれないように敵を作らないようにしておきましょう。
コツその3「自分の立場の見せ方に気を配る」
立場的に損をすることがないように、周りに不快な言動をしないことや、仕事に対して前向きな姿勢を見せるなど言動には注意しておきましょう。
コツその4「伝達はより明確に!」
相手に通じる言語を意識して使いながら、コミュニケーションを円滑にするようにしましょう。
コツその5「会話スキルを磨く」
より良い人間関係を築くコツとして、会話スキルを磨くことがお勧めです。
傾聴の姿勢をとることなど会話スキルについて詳しく書かれています。
「同調圧力」に打ち勝つ
サラリーマンの職場では、「同調圧力」が蔓延しています。
この「同調圧力」に打ち勝つとバラ色の景色が見えてくると書かれています。
上司や苦手な同僚の顔色をうかがう必要がなくなり、ストレスがなくなります。
ストレスがなくなることで、純粋にスキルを高めることやお客様の貢献にフォーカスすることで、自分の市場価値が上がっていきます。
そして、サラリーマンと副業との両立がやりやすくなるということです。
こうした「同調圧力」に打ち勝つための裏技も書かれています。
普段から「防御壁を固めておく方法」や「人間関係で優位に立つ方法」が詳しく紹介されています。
まとめ
ブラック企業でサラリーマンを続けながら、副業を始めた小林さん。
そうしたら、サラリーマンでも出世して、副業でも稼げるようになって、見事に両立されています。
『超初心者向け副業術』には、ダブルワークを両立させるコツがたくさん書かれています。
今回は、特に時間の使い方やメンタルの持ち方について書かれている部分をご紹介しました。
他にも、サラリーマンと副業との両立に関して、重要なことがたくさん書かれています。
気付きとなることが必ずあるはずですので、是非、参考にしてみてください。